• 長谷川万大

「ヴィンテージ」

最終更新: 2018年12月31日

1stアルバム「Vintage」収録


今回のアルバムの表題曲にもなった“ヴィンテージ”。意味をよく訊かれるので、この場を借りて。

本来の意味は、ワインに使われるブドウの収穫から完成までの工程のこと。また、ジーンズやギターなどの年代物を指す言葉としても馴染んでいますが、ここではそのどちらでもなく、「古くからの同志、同じ時代を生きた仲間」を意味しています。勿論これは特殊で、辞書を引いてもなかなか出てきませんが、僕が勝手にこじつけたわけではありません。

このミニアルバムの制作が決まったのは発売の一ヶ月ほど前。さてさてどうしようか、せっかくカタチにするのだから作り溜めてきた曲をまとめて入れようか・・・など思い悩んだ末、限られた時間の中だからこそ新しい歌を書こう、と決めました。結果、5曲のうち、これを含め3曲を新たに書き下ろしました。曲作りからアレンジにおいて最後まで決まらなかったのがこの“ヴィンテージ”。もともとは「道なき道へ」というタイトルで歌詞もまったく異なり、サビのメロディも完成版より少しフレーズが長めだったのですが、オープニングを飾るにふさわしい1曲にしたくてインパクト且つコンパクトを目指して現在の形に落ち着きました。

歌い出しに出てくる“海岸線”という単語。僕の地元をご存じの方なら迷わず日南海岸を思い浮かべるでしょう。鬼の洗濯板やモアイ像がある、あそこです。全部ひっくるめて日南海岸国定公園といいますが、僕の中では特に何処の海岸線、といった具体的なイメージは無く、言わばなんとなく出てきたフレーズです。この歌に出てくる“キミ”ですら、誰なのか分かりません。聞き手にとってのそれぞれの“キミ”を、心に描いていただきたいのです。


「ヴィンテージ」

作詞・作曲・編曲 長谷川万大


走り続けた海岸線に

いつか鏤めた蒼い破片(かけら)

もしもあの日に続きがあれば

同じ夕陽が沈むだろう

キミに会いたくて動き出した時計

壊さないように思い出の針を巻き戻して

ひとしずく涙が 喜びは悲しみと同じほど 

果てしない夜を越え ひたすら ただ ひたすら

帰れないはずの今この場所へ


行き先はいつも分かれ道ばかり

そんな大人への時間の中

キミを想って手に入れるのは

あの頃よりも不確かなもの

道は違っても変わらないものがある

二人の足跡 今もまだここに 先の先へ

失うことを恐れて それでもそれでも あきらめないで

果てしない夜を越え 夢見た世界に生きよう

新しいキミと新しい僕と


ひとしずく涙が それでもそれでも 忘れはしない

時が流れても あの頃だけは

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